「チッケム」って結局なに? 推しだけを追い続けるカメラ映像の沼にようこそ
K-POPを見ていると、必ずといっていいほど「チッケム」という言葉に出会う。推しのチッケムを延々と見続けることが日課になっているファンも多いはずで、この記事ではそもそもチッケムとは何か、何が面白いのか、どこで見られるのかをまとめました。
チッケム(직캠)とは
韓国語の「직접(チッチョプ・直接)」と「캠(ケム・カメラ)」を組み合わせた言葉で、日本語に訳すなら「直接カメラで撮った動画」。音楽番組のステージやコンサートで、1人のメンバーだけをひたすら追い続けた映像のことを指します。
グループ全体を映す通常のステージ映像と何が違うかというと、カメラの向きがシンプルに違う。最初の一音から最後のポーズまで、そのメンバーだけにカメラが張りついています。同じステージでも、メンバーごとに別の動画が存在する。「推しが端にいるときに映らない問題」とは完全に無縁な映像です。
英語では「ファンカム(Fancam)」とも呼ばれていて、ほぼ同じ意味として使われています。もともとはファンが自分で撮影したものを指していましたが、今は音楽番組の公式チャンネルが定期的にアップしているものもチッケムと呼ぶのが一般的です。
チッケムの面白さってどこにある?
正直、最初は「グループの映像でいいのでは」と思っていたんですが、見始めたら別物でした。
まず、舞台袖で出番を待つときの仕草や表情が映り込むことがある。テレビの放送映像では絶対見えない角度で、気が抜けた瞬間とか、メンバーとちょっとだけやり取りしてる場面とか。パフォーマンス中の目線の動かし方や指先の細かい動きも、チッケムだと見える。
グループの映像だとどうしても別のメンバーのアクションでカメラが切り替わってしまいますが、チッケムにはそれがない。踊りながら一瞬だけ見せる笑顔をちゃんとキャッチしてくれているのが、チッケムです。
沼落ちのきっかけがチッケムだったというファンも多くて、「MVを見て好きになって、チッケムでさらに深く落ちた」という流れはかなりあるある。逆に、チッケムを見て知らなかった誰かに沼落ちすることもある。TikTokに流れてくる切り抜きを見てそのグループを知った、というパターンも今は多いです。
バズったチッケム3選
どれだけ拡散することがあるか、という話をすると、まず外せないのがBTS V(テヒョン)の「Boy With Luv」(2019年)のチッケムです。再生回数は1億2000万回を超えていて、K-POPチッケム史上でも最多再生・最多いいね数の記録を持つ、文字通り別格の一本として今も語られています。表現力が別次元と言われていて、これを見てファンじゃない人まで圧倒されたという声が今でもSNSに流れてくる、そういうチッケムです。
→ https://www.youtube.com/watch?v=4dajw8aGjuM
aespaカリナ「Supernova」(2024年)も記憶に新しいです。2024年の個人チッケム再生数で1位を獲得し、MカウントダウンのFacecamは公開から3日で70万回以上再生されました。「Supernova」自体がaespaにとって2024年最大のヒット曲でしたが、カリナのビジュアルとダンスが切り取られたチッケムがさらに広がって、曲を知らなかった人まで引き込んでいった印象があります。
→ https://www.youtube.com/watch?v=41T5zwNw5xI
IVEウォニョンのデビューチッケム(2021年)も話題になりました。「ELEVEN」のデビューステージで見せた表情が「みつばちウォニョ」と呼ばれてSNSで一気に広がり、IVEはデビューからわずか7日でガールズグループ最速の音楽番組1位を獲得しています。グループのスタートダッシュをチッケムが後押しした、わかりやすい例です。
→ https://www.youtube.com/watch?v=6yJRfPrmiBU
どこで見られるのか
主に音楽番組の公式YouTubeチャンネルでアップされます。よく使われるのは以下のチャンネルです。
・M2(Mnet):「MPD직캠」シリーズが有名
・KBS Kpop:ミュージックバンクのチッケムはここ
・SBS KPOP:人気歌謡のチッケム
・STUDIO CHOOM:ダンスに特化したシリーズ
検索するときは「グループ名 メンバー名 직캠」または「Fancam」で出てきます。TikTokには特に「ここだけ見てほしい」という瞬間を切り取ったクリップも多く流れていて、そこからオリジナル動画を探しに行くという人も多い。
チッケムは、推しを「ひとりじめ」する映像コンテンツです。見始めたら1時間経ってた、なんてことが普通に起きます。まだ見たことがない人は、好きなアイドルの名前と「직캠」で検索してみてください。