新しい1年がスタートしました。
2026年の訪韓プランを考えている方も多いのでは?
と、いうワケで
「一歩踏み込んだ、ソウルのオススメスポット」のご紹介を。
ツウが通う、「東廟フリーマーケット&古着市場」。ソウル市鍾路区蘭溪路27-84付近の東廟(トンミョ)一帯は、韓国随一の「フリマスポット」。それでいて店舗型の古着ショップなども多く軒を連ねる。韓国の本当の通(ツウ)は、ここで「ビンテージ商品の中古売買を楽しむ」のだという。
例えば聖水(ソンス)のような洒落た雰囲気ではない。
その場に立ち入るのもちょっと躊躇さえするかもしれない。
だからこそ、掘り出し物に出会えるかもしれない。
寒い冬にもホクホクの気分を味わえるんじゃないか。
実際にノーブランドの古着が「1000円台前半」ということも。
そんなスポットだ。ここがなぜマーケットとして発展したのか。「東廟マーケットの楽しみ方」「歴史」を探ってみた。
東大門から一駅、歴史的建築物の周辺に広がる一大マーケット
最寄り駅はソウル地下鉄一号線の東廟前(トンミョアプ)駅。東大門駅から一駅の場所に位置する”のみの市、中古マーケット市場”だ。
住所はソウル市鍾路区崇仁洞の東関王廟。東廟は「東関王廟」の略称だ。三国志に登場する将軍、関羽を神として祀る祠堂。
そこが今や「韓国有数のフリマ」「ビンテージファッションも展開されている」ことで知られる。
「上野よりもっと上野な風景」混沌とした雰囲気が魅力
最寄り駅からマーケットに入ると、まずは一本道が続く。かなりごちゃごちゃとした雰囲気だ。
足を踏み入れるには、少々ハードルが高いかもしれない。日本で例えるなら「上野よりもっと上野な風景」。昔ながらの市場の雰囲気に所狭しと小さな商店、品物がずらりと並ぶ。
中には、週末の混み合う時間帯には人が通るのも大変そうな狭い路地も。若い人向けの古着売り場から、ちょっと渋めの革製品、はたまたPCのモニターを売る店まで。中には路上にメガネなど小物が大量に置かれていたり。
訪れる人達も様々な顔つきの外国人から、韓国の老若男女まで本当に多様。12月下旬の取材時、現地を訪れていた韓国の20代のグループがこんな話をしていた。
「なんか時々、フラッと来てみたくなる場所なんですよね」
そこから東廟の壁に沿って左折すると、一気に中古ファッション売り場がある。ここが日本人観光客にとっても狙い所だ。
古着屋が軒を連ね、次々と目移りしていく。ファッションの他に、スニーカーやサッカーシューズ、サッカーなどのスポーツウェアを扱う店も多い。非店舗型のフリマではかなり自由な価格交渉が可能。時には市価をまったく無視した価格に出会える時もある。要は商品のことをあまり分かってない店主が「はい、もってけ」と言わんばかりに価格設定するのだ。
いっぽうでブランド品の購入はニセモノのリスクがつきまとう。この見分け方は「プロ仕様」が必要なため、”初心者”は思い切ってノーブランドのものにする、というのも手だ。
東大門再開発で移転してきた商人たちが作り上げた市場
では、なぜこの場所が韓国有数のフリーマーケットになったのか。
国家遺産の近くにある古びた路地がフリーマーケットとして注目され始めたのは2010年代初頭だった。韓国のライフスタイルメディア「EDIT」によれば、近隣の東大門市場での大きな動きとつながりがある。
東大門運動場の撤去と、DDP(デザインプラザ)の設立。
現在、東大門市場にある銀色の巨大なファッション施設の敷地には、もともと東大門運動場という古びたスタジアムがあった。そこで商売をしていた万物商たちが、DDP建立後、ソウル市が用意した別の場所(黄鶴洞ソウル風物市場)に移転したのだが、常設市場に入らなかったセラーたちが東関王廟の塀近くに露店を広げて中古品を売り始めたのだ。
東廟に流れ込んできたセラーたちは、今も昔も主に衣類やバッグ、靴などを扱っていたことで知られている。インテリア用骨董品や家電製品を扱うセラーもいるが、マーケットの主流はファッションアイテムだ。
2010年代中後半になると、東関王廟近くの商業ビルにヴィンテージファッションアイテムを専門的に扱うセラーたちが定着し始め、露店と常設店舗が共存する今日の東廟ヴィンテージシーンが形成された。
東関王廟の塀周辺でささやかに開かれていたフリーマーケットは、いまやその周囲にまでエリアが広がるほどの勢いを見せ始める。
さらに、一帯でG-DRAGONがバラエティ番組を撮影し、大物ファッションデザイナーのキコ・コスタディノフがインスタグラムで東廟ファッションをシャウトアウトし、口コミがまた別の口コミを集めた結果――今や韓国を代表するフリーマーケットとして名を広く知られている。