れっきとした一般社団法人日本記念日協会によって認定・登録された毎月の記念日なのだ。2010年にオハヨー乳業株式会社が制定した。なんでプリンなの…というと、まずは”にっこり”との語呂合わせ。またこの日を給料日に定める会社も多いなか「たくさんの人にプリンを食べて笑顔になってもらいたい」という願いからだ。
これまでも日本の女性たちにも好評な「かわいいもの」を生み出してきた国。せっかくの記念日にちょっとした調査をしてみた。すると…一般的にはびっくりするくらいの「不人気ぶり」。それでも行くところに行けば「期待以上のプリン」が出てくる。そのギャップが楽しいものだった。
一般的には「プリン受難の国」…「飲み物」として発売&「豆腐みたい」とのクレームまで
韓国ではプリンのことを「プディン」と呼ぶ。当地では「あまりにも高級で作るのが難しいデザート」という認識があるとされ、一般的には「かなりの不人気」だ。
実際に2013年12月11日の現地メディア「アジア経済」に「アーティスティックなデザート、プリンの魅力にハマる」という記事が掲載された。2013年だから今から10年前。その頃にも「さあみなさん、プリンをこれから知っていきしょう」と経済紙が呼びかけてるくらいなのだ!
「プリンへの誤解=時折、プリンをゼリーと混同する消費者もいます。フルーツゼリーやヨーグルトなどと簡単に混同されることが多いです」
ゼリーじゃないですっ! さらにコンビニやスーパーなどで買える商品も少ないため知名度も低い。韓国の大手コンビニチェーン「GS25」では過去に「ディアプリン」という商品が発売したが‥なんとメーカー側は「飲み物として発売」と発表したのだった。しかもそれはゼラチンが入っていない焼きプリンだった。食感が柔らかいため、日本ではちょっと想像しにくい批判の声も飛んだのだという。「食感が豆腐みたい」。口当たりと想像できる味が違いすぎるという意味だ…。
「カフェ大国」には魅力的なプリンも!
そういったなかでも、「かなりかわいいもの」を置いている場所もある。
さすが今年1月時点での国内のカフェ数が9万9000店舗、2018年から4倍増という「カフェ大国」だけある(韓国農水産食品流通公社調べ)。行くところにいけば超絶かわいいものが出てくる。「marieclaire korea」が2022年5月の記事でソウル市内のかわいいプリンを出す店を特集したほか、各メディアで紹介されている。
ホンデにほど近いホットプレイス・ヨンナム洞に位置する同カフェのメニュー「カスタードプリン」。「marieclaire korea」「Cosmopolitan」「PPSS」がプリン特集でランキング入りさせた「トップレベルのプリン」だ。2階席の窓際の席で木々を眺めながら、食感を味わいつつ食べるのがオススメ。ツヤツヤのプリン、思わずつつきたくなる!? カフェの名前は「木綿の種」の意味から。
昼間はカフェ、夜は小皿料理とワインを楽しめる「ヘミアン・コーヒーバー」。インスタを見ると明らかに「プリン推し」なのが分かる。お店の看板やメニューにも日本語も入っていてちょっとうれしくもなる。プリンはカラメル、マンゴー、チョコの他、最近は「いちご」も。「marieclaire korea」は「チョコプリン」をオススメにしている。「究極の甘さ」ということで、コーヒーとの相性がぴったりなのだとか。窓から見える夕焼けが絶景のカフェバーとしても知られる。ソウルのホットプレイスで、ドラマ「梨泰院クラス」の撮影現場として知られる「解放村(ヘバンチョン)」に行く際にはぜひ。
「日韓合作」のような店もある。ホンデにほど近いヨンナム洞にある「ペブルス」は日本の和菓子専門学校に留学した二人が共同運営するカフェ。フルーツたっぷりのプリンアラモード、アイスクリーム、オリジナル、フルーツ、ピスタチオ、チョコ、チーズの全7種類のプリンを味わえる。なかでも「marieclaire korea」のオススメは「チーズプリン」。カラメル特有のほろ苦さとコク深いチーズのハーモニーが絶妙なのだとか。お店の造りがコンパクトゆえ、店内利用時間が1時間に制限されている点にご注意を。
日本と似てる? ちょっと違う? 韓国を訪れた際もぜひ一度「プディン」のお試しを。カフェの風景とともに癒やされる時間になりそうだ。